その町は、一つの血統によって支配されていた。
 女だけを生み続け、脈々と続いてきた謎多き一族――朽葉嶺家。
 町の中心にある神域の山に住まうのは、美しい女当主と、その娘の四つ子姉妹、
 そして次期当主の婿となるべく定められた、養子の少年――マヒル。
 折しも当主継嗣の時期が迫り、四つ子の中からふさわしい一人を選ぶ儀式が近づいていた。
 町では少女ばかりを狙った連続猟奇殺人が起き、マヒルの身辺にもやがて暗い影を落とす。
 そこでマヒルは、鴉を連れた一人の不思議な少女と出逢う。
 人ならざる存在を狩る者――"殲滅機関の遺影描き"藤咲イタカ。
 その邂逅はやがて、マヒルを恐るべき歴史の闇の真実に誘う……

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